妨害事件についてコメントいただきました

“妨害行為”に関して、T.T(元大学教授)さまから、以下のような大変示唆に富むコメントをいただきました。ご本人の了解が得られましたので、掲載させていただきます。

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「図書館に対する現地公務員の嫌がらせ事件について、私の専門上のコメントを申し上げます。

 

  私どもの経済史の科学的基礎を築いた、文化勲章受章者の大塚久雄先生の名著『共同体の基礎理論』によれば、資本主義社会=近代市民社会の以前の諸々の共同体社会でも、アフリカの場合は最後進の「部族共同体」のレベルでしょう。 

 

  欧 州や日本の近世に相当する最先進の「農村共同体」(ムラ社会)でも、ご存じ黒沢映画の『七人の侍』の世界のように、共同体の外部または他の共同体に対して は、土地や諸利権をめぐり徹底的に戦い敵対し、共同体の内部に対しては身内として厚遇するが、ひとたびオキテを破れば、村八分として共同体外部に追放す る、といった理論に根ざすものでしょう。 

 

 つ まり、アフリカでも欧米流の教育を受けた一部エリート層は資本主義と市民社会に馴染んでいるので、援助も含めた先進国との交流を良くも悪くも喜んで受け容 れるが、開発独裁のおこぼれに与かっている地方の支配者は、部族共同体をその権力と利権の温床としているので、それを脅かすかもしれないヨソ者の外国人の 「余計なお世話」の活動には、その外国人の意図に関わりなく、自然反射的に警戒感と敵意を覚えるといったものでしょう。 

 

 アジア・中東・中南米などの途上国もいずれも同じだと思いますが、日本にしても戦後の農地改革と経済成長によって農村共同体が解体され、資本主義化するまでは、「都会モン」が民主的、人道的な諸活動を行おうとする時、津々浦々で見られたフリクションだと思います。 

 

関 連して、これは私もよく位置づけが分からないですが、中国と中国人に特有の超歴史的な民族性に根ざした経済的な超・利己主義をもって、よく指摘される新帝 国主義として彼らが跳梁跋扈している風潮が、進出先のアフリカなどの途上国にバラ撒かれ蔓延してる影響もあるのではないでしょうか?

 

  以上、私感まで。 試練に負けず、古今東西変わらない子供たちの純真な心を頼りに頑張ってください。」

 

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